福岡市東区の民家で2001年に発生した強盗殺人事件は、未解決のまま26日で22年を迎える。事件現場となった民家は老朽化が進み、維持費がかさむ。現場を残すべきか、手放すべきか。遺族は答えを出せずにいる。
東区の住宅街の一角にある2階建ての一軒家。周囲には「防犯パトロール実施中」ののぼりが立つ。今月9日、千葉県在住の藤堂早苗さん(67)は約10カ月ぶりに実家を訪れた。
01年2月、この家で金丸金次郎さん(当時80)と妻の愛子さん(同73)が殺害された。2人は早苗さんの両親だ。
「ここが、父が殺された場所です」。荷物置き場となっている2階の部屋。カメラが趣味だった金次郎さん撮影の写真が収まるアルバムが積み上がる。「私が結婚する時も、家の前で(父が)写真を撮って式場に行ったんです」
早苗さんは13年から「私的…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル